D2Cのメリット・デメリットとは?成功させるポイントと事例を紹介
2025年01月22日
D2C のメリット・デメリットとは?成功させるポイントと事例を紹介
D2C とは、メーカーが消費者とダイレクトに取引をするビジネスモデルのことです。D2C では、卸売業者や小売店舗を介することなく、メーカーが自社の商品を消費者に直接販売します。D2C は国内でも広がりを見せており、今後もさらに拡大していくでしょう。
この記事では、D2C が普及した理由やメリット・デメリットのほか、D2C を成功させるためのポイントと成功事例について解説します。
D2C とはメーカーが消費者とダイレクトに取引をすること
D2C とは Direct to Consumer の頭文字を取った言葉で、メーカーが消費者とダイレクトに取引をするビジネスモデルを指します。
従来、メーカーは卸売業者や小売店舗、外部の EC モールを介して消費者に商品を提供するケースが多くありました。しかし、D2C ではメーカーが自社販売サイトなどを通じて、商品を消費者に直接販売します。
D2C は、EC 市場の世界的な拡大の中で日本国内でも広がりを見せており、特に化粧品やアパレル、健康食品といった分野と相性が良い点が特徴です。
D2C と B2C の違い
D2C と似たような意味を持つ言葉に「B2C」があります。B2C は Business to Consumer の頭文字を取った言葉で、メーカーが卸売業者や小売店舗を経由して消費者に商品を届けるビジネススタイルを指します。
D2C と B2C の主な違いは、流通経路です。B2C では、メーカーは卸売業者や小売店舗をはさんで消費者に商品を提供しますが、D2C ではそのような経路はたどりません。
D2C では、メーカーは直接消費者に商品を販売します。メーカーにとっての直接的な顧客は、B2C では卸売業者や小売店舗ですが、D2C では消費者となる点が大きな違いといえるでしょう。
D2C と SPA の違い
D2C に近い販売方法を指す言葉が「SPA」です。SPA は Specialty Store Retailer of Private Label Apparel の頭文字を取った言葉で、企画から製造、販売までを一貫して行うビジネスモデルを指します。
D2C と SPA の違いは、販売プロセスにあります。SPA は販売も自社で行いますが、消費者に商品を提供するのは自社の小売店舗が中心です。これに対して D2C では、メーカーは主に自社 EC サイトを通じて、消費者に直接販売します。
D2C が普及した理由
D2C が普及した背景には、消費者の購買行動の変化や技術の進化が大きく影響しています。D2C が広がるに至った主な理由は、下記のとおりです。
消費者の購買行動が変わったから
D2C が普及した理由のひとつは、消費者の購買行動が変わったことです。EC 市場の拡大、スマートフォンの普及といった近年の変化によって、消費者は商品をどこで購入するかの選択肢が増え、情報収集の手段も広がりました。これにより、購買行動も多様化しています。
こうした変化の中、企業は消費者と直接的なつながりを築くことが可能になりました。D2C は、消費者の購買行動の変化に応え、消費者との距離を縮める手段として普及しています。
EC サイトが作りやすくなったから
EC サイトが作りやすくなったことも、D2C が普及した理由です。EC サイトを構築するためのプラットフォームやツールの進化により、企業が自社サイトを簡単に運営できるようになりました。
Shopify や BASE といったサービスを利用すれば、技術的な専門知識がなくても EC サイトを立ち上げて運営できます。これにより、多くの企業が D2C モデルを導入しやすくなったのです。
D2C を行うメリット
D2C を導入すると、さまざまなメリットが得られます。主なメリットは下記のとおりです。
高い収益を見込める
D2C を行うと、高い収益を見込めます。D2C では、卸売業者や小売店舗を介さずに商品を販売するため、中間コストを削減可能です。これにより、商品価格の設定の自由度が高まり、利益率の向上が図れます。
利益をさらに商品開発やマーケティングに再投資すれば、ブランド価値の向上にもつなげられるでしょう。
顧客データを効率的に収集できる
顧客データを効率的に収集できることも、D2C を行うメリットです。D2C では、消費者にダイレクトに商品を販売するため、顧客の購入履歴や閲覧履歴などのデータを集めやすくなります。これにより、パーソナライズされたプロモーションや、ニーズに応じた商品改良が実施しやすくなります。
顧客データを活用した戦略的なマーケティングにより、リピーターの獲得も可能です。
商品展開を柔軟に行える
D2C では、メーカーが商品の流通を自前で管理できるため、商品の展開やカスタマイズを市場のニーズに応じて柔軟に行うことができます。EC プラットフォームに出店する販売方法では、このような展開は困難です。
消費者からのフィードバックにもとづき、商品の改良や新商品の投入をスピーディーに行えることは、D2C の大きなメリットといえるでしょう。
ブランディングしやすい
D2C では、顧客との接点を一貫して自社で管理できるため、ブランディングがしやすくなります。
商品ページ、パッケージ、アフターサポートなどを自社でコントロールできるほか、ブランドのメッセージや価値観を消費者にしっかりと届けることも可能です。これにより、ブランドのロイヤルティ向上やファンの獲得が期待できます。
D2C を行うデメリット
D2C には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、D2C の導入を検討する際に注意すべきデメリットについて解説します。
高い商品力が必要
D2C を行って成果を出すには、確固たる商品力が必要です。D2C では、消費者とダイレクトに取引をするため、商品の品質や魅力がそのまま評価に影響します。
競争の激しい市場で成功するためには、他社商品との明確な差別化が不可欠です。商品開発に一定のリソースや時間が必要となることは、D2C を行う上でのデメリットといえるでしょう。
迅速な顧客対応が必要
D2C モデルでは、顧客からの注文やフィードバックが直接届くため、迅速で適切な対応が重要です。問い合わせやクレームに対するレスポンスが遅れると顧客満足度が低下し、リピーターの獲得が難しくなる可能性があることはデメリットといえます。
顧客対応力が企業の信頼性に直結するため、顧客に対応する体制をしっかりと整えることが大切です。
顧客獲得に一定のコストがかかる
D2C では、消費者への認知拡大や信頼構築を自社で行わなくてはなりません。D2C を効果的に推進するため、広告やマーケティングへの投資は、ある程度考慮したほうがいいでしょう。
特に、新規顧客の獲得にはコストがかかるため、計画的かつ効果的なマーケティング施策が求められます。
成果が出るまでに時間がかかる
D2C は、成果が出るまでに一定の時間がかかります。ブランドの認知やファンの定着までに時間を要する場合が多く、短期的な成果を見込むことは困難です。
特に、新しいブランドを立ち上げて D2C で展開していくには、信頼構築に長い時間が必要となり、持続的な投資と忍耐が求められます。
D2C を成功させるためのポイント
D2C を成功させるには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。主なポイントは下記の 4 点です。
Web マーケティングを推進する
D2C を成功させるには、消費者に自社ブランドを認知してもらうための Web マーケティングを推進する必要があります。
SNS マーケティングやコンテンツマーケティングといった施策を実施することで、ターゲット層へ効果的にアプローチでき、D2C の成果にもつながっていくでしょう。
ブランド力を強化する
ブランド力を強化することも、D2C を成功させるポイントのひとつです。ブランド価値を高めることで、消費者のロイヤルティを向上させ、競合との差別化を図れます。
デザイン、メッセージ、体験を通してブランド独自の魅力を消費者に伝え、一貫したブランドイメージを形成することが大切です。これにより、消費者が再び選びたくなるブランドを築くことができます。
消費者とのコミュニケーションを強化する
D2C を成功させるには、消費者と直接つながる機会を活かし、積極的にコミュニケーションをとることが大切です。アンケートやレビューの収集、SNS でのやりとりを通じて顧客の声を商品・サービスに反映させ、改善に役立てましょう。こうした対応が、消費者の満足度向上や信頼関係の強化につながります。
顧客体験の価値を高める
消費者と関わるあらゆる接点において、質の高い顧客体験を提供することも、D2C を成功させるポイントです。商品の品質やカスタマーサポートの充実、シームレスな購入プロセスといった、顧客体験に関わる要素をできる限り最適化し、リピーターの獲得につなげていってください。
D2C の成功事例

D2C を導入し、成功している企業の事例は、多くの企業にとって参考になります。ここでは、国内企業の D2C の成功事例を紹介します。
ライフオンプロダクツ株式会社:訪問者にとって新しい発見のある EC イトを展開
インテリア雑貨や生活家電を製造・販売するライオンプロダクツ株式会社は、自社ブランドを確立させるべく、2018 年より D2C を本格化しました。
他社商品と競合してしまうのを避けるため、D2C 専用の商品を開発し、新ブランド「mottole(モットル)」をスタート。EC サイトでは、商品写真だけでなく、機能や使用感を説明する文章や動画、調理家電ではレシピも掲載し、訪問者にとって新しい発見になる内容を盛り込んでいきました。
EC プラットフォームとの併用、SNS を通じた送客といった施策が功を奏し、自社 EC サイトは開設後 1 年で人気のサイトに成長。その後も、商品の魅力を伝えてくれるアンバサダーの起用といった施策を展開し、D2C を推進しています。
東洋スチール株式会社:Web サイトに EC 機能を持たせて刷新し、越境 EC を加速
工具箱や収納箱のメーカーである東洋スチール株式会社は、主力商品である工具箱には未開拓の市場が国内外にあると予想し、2020 年より EC プラットフォームに出店しました。
しかし、ここでの売上成長が思わしくなかったこともあり、2021 年に Web サイトを刷新。EC 機能を持たせた D2C をスタートさせました。
商品説明や購入ページを英語で表示できるようにし、越境 EC も展開。集客では SNS を活用し、工具箱の魅力をダイレクトに伝えられる写真や動画を投稿するといった工夫をしている点が特徴です。
自社サイトでの売上は順調に伸び、特に海外では 1 回あたり 3.7 個の注文が入るなど、ギフトとしての利用が広がっています。D2C は、今では同社の成長に不可欠の取り組みとなっています。
株式会社 EGBA:SNS を効果的に使い、ミレニアル世代の支持を獲得
小柄な女性向けのアパレルブランド「COHINA(コヒナ)」を 2018 年より展開している株式会社 EGBA は、実店舗を持たず、自社 EC サイトを中心に商品を販売してきました。
D2C だからこそできるスピーディーな顧客対応を武器に、体型に関する悩みを解決するブランドとして SNS などで情報を発信。Instagram の投稿を通じて、ターゲットであるミレニアル世代以下の消費者からの支持を得ており、2021 年には月商 1 億円を超えました。
その後、新ブランドを立ち上げ、今後は実店舗での販売をスタートさせる予定とのこと。D2C を軸とした、新たな展開に取り組んでいます。
ブランド力を強化し、D2C を成功させよう
D2C は、メーカーが消費者とダイレクトに取引するビジネスモデルです。EC 市場の拡大やスマートフォンの普及による消費者の購買行動の変化を追い風に、国内で広がりを見せています。
D2C には、収益率が向上するほか、顧客データが収集しやすくなるといったメリットがあります。そんな D2C を成功に導くには、Web マーケティングやブランディングの推進が不可欠です。顧客データをもとにブランド力を強化し、D2C ビジネスを成功させましょう。
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